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​研究内容

新しい量子多体現象の発見とその測定手法の理論提案
量子力学に従う物理現象はシュレディンガー方程式で記述できるということは 学部学生のときに習うことです. では, これで全てが理解できたということになるのでしょうか?残念ながら, 「いいえ」です. 例えば, その性質がよく知られている粒子があったとしても, それらがたくさん絡み合っていると, 全く予想できない現象(量子多体現象)が現れることがあります. 量子力学に起因するこのような現象を量子多体系といい, 偉大な先人達によって様々な問題が解決されてきました. しかし,  まだまだ多くの問題が残されています. 特に, すごく小さい量子系がすごく大きい外界と強く関わり合うとどうなるか?や単に現象を見るだけでなく, 能動的に制御はできるのか?などに興味を持っており, 理論的な手法と大規模な数値シミュレーションを用いて研究を行なっています.

また, 量子多体現象がどうやったら実際に「見える」のか?についても興味を持っています. 理論的に予想したことが, 本当にこの世界を正しく理解できているのかを実験で確認することは個人的に物理を研究する醍醐味の1つであると感じています. そのため, どうすれば新しい物理現象が見えるのかについての理論提案も行なっています.

実験で実現されやすい物理系は半導体や光格子など様々ありますが, その中でも超伝導量子回路に特に注目をしています. 超伝導量子回路は, 量子コンピュータの最有力候補として現在世界中の大学や企業で研究が行われています. その一方で, 重要な構成要素であるジョセフソン接合の物理は, まだまだ分からないことがたくさんあります. この物理を正しく理解することで, 新しい超伝導デバイスの開発やデバイス性能の飛躍的向上にも有用なことであると感じ, 研究を行っています. 

さらに詳しく知りたい方は, お気軽にご連絡ください. 一緒に研究して下さる研究者の方も歓迎しています.
​キーワード
  • メゾスコピック系, 量子散逸系, 超伝導量子回路, ジョセフソン接合
  • 熱輸送現象, マイクロ波散乱
  • 近藤効果, 量子相転移, 量子測定
  • 量子モンテカルロ法, 数値くりこみ群, ケルディッシュグリーン関数法
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